シ生活

この私生活はすべてフィクションです

ギネスと赤い薔薇

12月16日は私にとってギネスと赤い薔薇の日だ。故人にとっては我々が言う命日が誕生日にあたるのかもしれないと思い7月はギネスとひまわりにしているが、今日は赤い薔薇。

知り合いでもない人間が墓所へ立ち入ることは個人的にあまりしたくないのでそちらへは行きませんが、また江波におじゃまさせてください。

お誕生日おめでとうございます。どうか安らかに。

生き物を成すもの

ハーブを混ぜた飼料で育ったヤギのミルクはハーブの香りがするだとか、米を食べて育った鶏の卵の黄身は白いだとかいう話を聞くと、生き物は食べ物から作られているのだなと感慨深く思う。

食にあまり興味がないため、ひとりのときはろくに料理をしない。料理という行為自体は(場所や調理器具を不便なく使えれば)好きなのだが、それは作る過程が楽しいだけであり食べるのはどうにも面倒だ。友人などと一緒であればそんなことはないが、かと言ってしょっちゅう誰かと食事をするのも気詰まりなので結果的にひとりで適当な食事を取る*1ことが多い。食パンをココアに浸してみたり、パスタにめんつゆをかけるだけだったりとひどいものだ。栄養バランスも美味しさもあったものじゃない。名誉のために補足しておくと、実家の家族が作ってくれた料理はおいしいし、私も一般的な家庭料理なら作れる。味覚も庶民レベルだがおかしくはないはずだ。ただ何かを口にするのがめんどくさいだけなのだ。

甘いものは好きなのでアイスクリームやチョコレートはよく食べている。ただこれもまずくなければ特別おいしくなくていい、という基準で選んでいる。自分の中でランキング上位にある甘味でさえこれなのだから、やはり食にはたいして興味がないのだ。

しかし人間も冒頭のヤギや鶏と同じように食べ物から作られているわけで、そうなると私の身体を作り上げている成分は偏りに偏っているのだろう。測定者から驚かれるほど筋肉量が少なかったり爪がすぐに割れたりするのは、もちろん体質もあるだろうがそれ以上に必要な栄養素が慢性的に不足しているところが大きいのではないかと睨んでいる。

でもやはり栄養バランスの取れた食事を自分のために自分で作るとなるとそんなたいそうなことはできる気がしない。まず栄養について学ばなくてはならないし、しつこいようだが何より食べるのがめんどくさい。いっそのこと必要な栄養素がすべて取れるサプリメントがほしい。

*1:最初は「食事を摂る」と書いていたが、あまりにも味気ないのでやめた。私の食事に対する感情がだだ漏れである。

アン・ドゥ・トロワ

実家は比較的寒い地域にあるため、冬は3枚の布団をかけて眠っている。下からタオルケット、毛布、掛け布団だ。あたたかさは文句なしだが、この3枚は素材の相性が悪いのかあるいは良すぎるのか、それぞれが滑りあってものすごくずれる。

寝返りを打つだけでまずは毛布と掛け布団が一緒になってタオルケットの上を滑っていく。もう一寝返りしてみれば今度は掛け布団がずるりと滑り、もぞもぞと動いていればタオルケットだけが足側に寄っていき、毛布は顔側に上がってくるような具合だ。動くたびにそれぞれが巧妙に滑りあい、一晩明けてもきちんと3枚揃って体を覆ってくれていることは多くない。寝相は悪くないはずだし、起きたまま布団の中で1時間ほど過ごすだけでこうなのでやはりきっと素材同士の相性のせいなのだろう。あるいはサイズ感や重さの問題もあるのかもしれない。

毛布と掛け布団の配置を入れ替えるといいと聞いたことがあるが、私はタオルケットと毛布を肩までかけ、掛け布団だけを口元あたりまで引き上げておきたいのでこの手は使えない。一度入れ替えてみたことがあるが、掛け布団と毛布を口元まで持ってくると毛布の重みで口元が覆われて息苦しいし、真ん中にある掛け布団だけをずらすと一旦ずれはじめたあとに直すのが面倒なので諦めたのだ。

この3枚の布団は年に数日しか帰らない私のために実家でわざわざ用意してくれたものだ。そのためありがたく使わせてもらっているが、目を覚まして視線を下に向けるたびに何か解決策はないだろうかとぼんやり思っている。

ワニのきらめき

相変わらず微熱が続いている。大きく上がりも下がりもしないので、もしかすると私が知らないうちに平熱が上がっていて、ここ数日の体温が平常運転なのでは、とすら思えるほどだ。ここ2日は36度9分と37度2分のあいだを行き来している。熱の出始めより若干上がってはいるが、まあ誤差の範囲だろう(ということにしておく)。体の調子そのものはだいぶよくなった。

睡眠を十分すぎるほどとっているせいか、よく夢を見る。ここ数日で最も印象に残っているのはとても綺麗なワニの夢だ。夢の中で私は陸上部の副キャプテンで、部員たちと横断歩道をひたすら往復していた。すると突然足元に美しいワニが現れた。ワニは横断歩道に沿って悠然と横たわっていた。踏んでしまわないよう歩道から横に逸れて、次に折り返したときにはもう消えていた。全身が優しく銀色にきらめいていて、背中は水色でいっそうきらきらと光を放っていた。輝きではなく、繊細なきらめきを持ったワニだった。

陸上部だったことはないし、なぜ数メートルしかない横断歩道を往復していたのかさっぱりわからない。あの唐突に現れた美しいワニにもいろいろな感情を持つところだと思うが、感じたのはきらめきが綺麗であることだけだった。

実際に横断歩道できらめくワニを見かけたら、まず驚きがやってきて、次に訪れるのは恐怖だろう。夢というものは時折現実味も脈絡もなさすぎるものだが、物事を単純に捉えられるのがいいところだ。

ポチ袋の薬局

数年前まで住んでいた街では、駅ビル内の薬局をよく利用していた。駅と自宅をつなぐ通りに面していたので便利だったのだ。この薬局はポイントカード制度を取り入れており、ポイントが一定数貯まると特典としてポチ袋に入った千円札をくれた。その店舗や系列店で利用できる割引券などが一般的だと思っていたので、これには度肝を抜かれた。まさか特典が現金だとは思いもしなかったのだ。

私はその薬局でよく市販の鎮痛剤を買っており、いつのまにか店員の方に顔と購入品を覚えられてしまったようで、たまに「あまり飲みすぎないようにしてくださいね」と声をかけられた。普段であれば顔を覚えられるのも話しかけられるのもあまり嬉しくないのだが、その一言はなぜだか沁みてしまい、いまでも覚えている。

今日求める音楽

相変わらず微熱が続いている。ただ米を食べる気力がなかった昨日までに比べれば食欲が出てきた。味噌汁に白ご飯を入れただけの猫飯ではあるが、一歩前進だろう。しかしいつにもまして頭が働かないのがどうにも困ったところだ。

今朝起きた瞬間にAJICOの『庭』が頭の中に流れてきて、今日はことあるごとに口ずさんでいた。美しい曲だ。それからworld's end girlfriendの『Grass Ark 草の方舟』と阿部芙蓉美さんの『空に舞う』が聴きたくて仕方ない。体調や気分によって求める音楽は変わる。

美しいこと

美しいこと

 
Hurtbreak Wonderland

Hurtbreak Wonderland

 
空に舞う

空に舞う

 

 

『空に舞う』はミュージックビデオも美しい。

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マルシェ

昨日から微熱が続いている。36度8分から37度のあいだを行き来しているだけで、そこから上りも下がりもしない。平熱が低いので普段よりやや熱がある状態で、少し頭痛や怠さを感じる。

一昨日の晩から冷え込んだのが体に障ったのだろうか。昨日の朝は近所の人の雪かきの音で目を覚ました。カーテンを開けると外は銀世界だった。子供の頃のような喜びはもうないなと寂しさを覚えたものの、やはり雪は綺麗だ。そのまま二度寝し、また目を覚ましたときにどうにも怠いことに気付いた。

そして先ほど、昨日今日とひたすら寝込んでいたのでだいぶ回復した気がしてキッチンに立ったのだが、思いのほか立っているのがつらく結局2品だけ作って布団へ戻ってきた。

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こんなことを書いていたら「上がってんの?下がってんの?」というフレーズが頭に浮かんだ。検索するとこれはKICK THE CAN CREWの『マルシェ』という曲の一節らしい。2002年1月に発売された曲のタイトルを、2018年12月にはじめて知る。